三人称で書きはじめた小説の冒頭 『壱路』(仮)

早朝のひかりが白みはじめた時にはまだ山々の輪郭の、うっすらと浮いたのをながめることしかできずさわやかともぬるいとも形容できる微風をうつろに乾いた眼球や唇、痩せこけた頬、寝間着にした襤褸のTシャツと数年前に百バーツで購入した穴あきのタイパンツ…