12/8 fri

労働。さすがに師走とあっていそがしい。休憩中に國分功一郎『中動態の世界』を読みすすめる。フーコーの権力論に言及していたのはおもしろかった。能動態ー中動態の対立内であれば彼の論理をスムーズに読み解けるという指摘は簡潔かつしっくりときすぎて、どこかに落とし穴があるような気さえした。アレントとの比較も興味深かった。國分功一郎は前著『暇と退屈の倫理学』も読んでいるが、今作の方がよりロジカルというか隙がないというか、全体的に巧妙な印象がある。前作はどうもさきに設定した結論を述べるためのテキスト、という印象をぬぐえなかった。今作もさまざまな学者を召喚しダイナミックに論理をはこびはするのだが、それに無理がない。ほどよく脱力しているようにおもえる。読んでいて無理がないとおもえるのは批評や論文において非常に大切なポイントなのではないか。仕事終わりに近所のクラフトバル・ココペリでビールとワインと日本酒を一杯ずつ飲み、豚肉と野菜のクリーム煮をいただいた。ビールはうまく、ワインはふつうで、日本酒は趣味に合わない味だった。豚肉と野菜のクリーム煮は非常に美味だった。こまかに切ったマッシュルームを最初何故かエリンギと勘違いした。野菜をそれぞれ別処理(焼・茹・揚ーー和食であれば地漬けするところだが、おそらく洋食の仕事ではちがう)して最後にクリームと煮込んでいるのだろうけど、それぞれしっかりと食べ応えがあってよかった。素揚げした茄子や蓮根ととろみのすくないクリームとの相性が抜群だった。クリームのレシピは今度教えてもらおう。たぶん小麦粉をほとんど使わず、生クリームとチーズ、野菜やキノコのブイヨンをうまく活用しているのではないか、そんな気がする。次回の来店時にもおそらく食べるだろう。来店する前からいた熟年女性二人組があまりにもかしましいため、夫妻とはほとんど会話できなかった。芸術にも食にも他国文化にも一応それなりの教養はあります、みたいな顔をして決してみずから口を閉じないプチブル層ほど苦手な人々はいない。そういう人たちを客としてむかえなければならない仕事を生業とすることに、もう何度目とも知れない一抹の不安と不快をおぼえる。最後むーさんと顔を合わせたものの、会計を済ませていたため挨拶だけして帰宅した。かるくネットサーフィンをした際に昨夜更新したはずのブログの文章がそのままになっていることに気がつき、苛立った。おもえば昨夜もまたフリーズを起こしていた。テキストファイル内の文章が無事だったのは幸いだった。ほんとうにこのPCはクソだ。ポンコツだ。どうしようもない。シャワーを浴びて今現在。読書するか作文するかで迷っているが、おそらく読書をとるだろう。